第141章 どうやら後ろを売っているようだな?

福田祐衣は胃の底から込み上げる不快感に襲われ、とっさに口元を押さえてトイレへと駆け込んだ。

数分後、彼女はげっそりと疲れ切った様子で個室を出た。

今日はあまりに楽しくて、つい羽目を外して飲みすぎてしまったようだ。中身をすべて吐き出したおかげか、酔いはいくぶん覚めていた。

自制できなかったことを密かに後悔しつつ、福田祐衣は眉間を揉みながら歩き出す。

ただでさえサングラスのレンズは色が濃いのに、バーの照明も落ちている。彼女は小さく頭を振り、ふらつく足取りで廊下を進んだ。

ちょうど曲がり角に差しかかったその時、正面から来た誰かとぶつかってしまった。

「ごめんなさい」

福田祐衣は反射的...

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